2020/02/16 08:50

しかも丈の長さはジャケットの2倍近く、厚みもある。クローゼットのバーを高くしたり段違いで2本に増やしたり…あれこれ工夫して収納しているが、それでも心ときめくコートに出会うとつい買い足してしまう。
そこで今回はかくも服好きを惑わすオーバーコートの魅力やコーディネートなど…思いつくまま書き記してみようと思う。
(1) キャメルヘアのポロコート

肝心のコーデの方だが、ポロコートはその名のとおりポロ競技の合間に着るベンチコート。スーツの上じゃなくてあくまでカジュアルに合わせたい。ブロックパターンのラルフローレンらしさ全開ラグビージャージにリゾルトのデニム712、足元はLL.Beanのモカシン(アメリカ製)でカジュアルに仕上げ、最後にポロコートをラフに羽織って完成。
(2)ポロコートの生地感

2495$の定価が付いたこのコート、最終的にはなんと900$を切っていたと思う。もっともその頃には在庫もビッグサイズしかなかったはずで、マイサイズを買うタイミングを見極めるのはさぞ難しかったに違いない。
(3) アメリカンシューズの誘惑

写真の靴は下から時計回りにポロカントリーのブルッチャーモカシン、 LL.Bean のモカシン、ティンバーランドのキャンプモカシン。どれもメイドインUSAで捨てずに取っておいたもの。最近履く機会がぐんと増えた。なんでも断捨離すれば良いわけじゃないという好例か…
(4) ヴィンテージのポロコート

コートの下はラグビー(by Ralph Lauren)のシャツにポロのレップタイ、ビームスのフラノパンツにこれまた古〜いVANのブレザー。靴をAldenロングウイングチップにして時計も交換…普段はアップルウォッチばかりだがここではヴィンテージのブライトリングにしてみた。
(5) ビスポークコート(イタリア編)

シャツはユニクロ(ストレッチ機能が嬉しい。快適でフライと見間違えるくらいよく出来ていてお薦め…)、タイはエトロ、サルトリオの柔らかジャケットにストレッチ機能のついたフランネルパンツがビームス。快適なコートには楽チンなアイテムを合わせたいもの…締めの靴は90年製旧グリーンのマルヴァーン、ついでに時計も80年代のサブに交換している。
(6) ビスポークコート(イギリス編)

コートの下はドーメルのヴィンテージ3プライモヘア生地で仕立てたスーツ…こちらもデイヴィス&サンにお願いしたもの。靴はフォスター&サンの黒、ビスポークシューズということで上から下まで誂えものかと思いきや、シャツは件のユニクロなのがミソ…タイもイギリスものじゃなくてラルフローレンで外している。
(7) バルカラーコート

コートの下はファーラン&ハービーのビスポークスーツ。映画「グレイフランネルを着た男」の影響を受けてオーダーしたものだ。シャツとタイはラルフローレン、靴はフォスター&サンのビスポーク。サソリのメダリオンも密かな楽しみの一つだ。
(8) ローデンコート

余談だが青山のポールスチュアートが移転のため閉店した。石造りの外観、階段を上がって上に広がるスーツコーナー…ニューヨーク本店の面影を残す贅沢な作りの店だっただけに閉店が惜しまれる。スーツを買った時は自然光の入る天窓の下に用意されたフィッティングルームで袖つめ、裾上げなど細かな直しをしてもらい満足のいく一着を手に入れたことが懐かしい。昭和は遠くになりにけり…
(9) スプリングハズカム

コーディネートはデイヴィス&サンのビスポークスーツにルイジボレッリのタブカラーシャツ、ネクタイはポースチュアートで靴はクレバリーのビスポークスエードシューズを用意。コートと合わせて春らしいパステル調のネクタイが着こなしのポイントになる。
一年の大半をクローゼットで過ごし、活躍する時期が限られている割には場所は取るしメンテも気を使う…何かと面倒なコートだが、その分着る喜びも大きい。寒い冬を快適に過ごしたり春の冷たい風を防いでくれたり…何より装いに華を添えてくれる大物中の大物だ。実は手持ちのアイテムで一番多いのがコートだという男性が少なくないのも頷ける。
by Jun