永世定番(アウター完結編) | Room Style Store

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2020/12/28 21:50


激動の2020年も気が付けば年末。ニュースによると売れ筋の服は相変わらずファストファッションが牽引しているらしい。新型肺炎の感染拡大でリモートが進んだことで「もうスーツはいらない、革靴もいらない、部屋着があれば万事OK…」となれば服にお金をかける必要もなくなる。ジルサンダーとのコラボで話題になったユニクロの好調もしまむらの復活も必然なのだろう。


流行りのダウンコートにしてもファストファッションの価格はモンクレールの10分の1…作りもいい。だからといって人の嗜好は価格で決まるかといえばそこは十人十色。欲しいものを手に入れたいと思う気持ちは本能に近い。たとえ10人中9人がユニクロを選んでも最後の1人がモンクレールを選べば売上は逆転することになる。老舗は積み重ねてきた歴史で人の心をくすぐるのが上手い。

ということで敢えなく老舗の蘊蓄に負けて断捨離の最中に増えたアイテムを迎えた年の瀬の田舎暮らし…せっせと永世定番アウター編を完結させようと思う。

(1) #16 スプリングコート
この日の信州は雪の舞う午前中から初春の陽気へ…こんな日にはスプリングコートが重宝する。昔の車は屋根なしが当たり前、乗る時は「ほこり除けのダスターコート」が必需品だった。これがやがてスプリングコートとして定着したらしく、ゆったりしたシルエットに腰周りのベルトがダスターコートの基本のようだ。写真は90年代のラルフ特製スプリングコート。デニムジャケットとエンブロイダリーチノと合わせてみた。
Shirt : Brooks Brothers
Shoes : Tricker's
他は全てPoro Ralph Lauren

(2) #17 フライトジャケット(その1)
フライトジャケットは冬のバイク乗りの心強い味方。中でも永世定番の候補№1はB-3だろう。与圧室のない爆撃機では摂氏-30℃~-10℃の外気温に耐えられるスペックが求められる。それをクリアした本物に準じて作られたショットのB-3タイプも本物同様圧倒的な保温性を誇る。が、唯一腕を動かしづらいのが難点。それでも自分には欠かせない一着だ。
B-3type : Schott USA
Pants : Uniqlo 
shirt : Uniqlo
Boots : Tricker’s
Bike : 1975 Kawaski Z1-B

(3) フライトジャケット(その2)
こちらは映画トップガンで有名になったG-1。それほど寒くなければアクションプリーツのあるこちらの方がバイクの操作性は良好。ただしインナーに保温性の高いヒートテックを着こむのがベター。トップガンⅡのロードショーが始まれば主人公マーベリックの着ているG-1ブームが来るかもしれない。
G-1 : Avirex
Inner Shirt : Uniqlo
Pants : RRL
Boots : Tricker’s


(4) フライトジャケット(その3)
こちらはフライトジャケットをラルフローレン流に解釈したハイブリッドボマー。ワッペンやペイント、コヨーテのファーなど凝りに凝った一着だ。40万越えという異例の定価ゆえに入荷数も少なく、やがてレアアイテムとなるのは必死か…シアリングのシェルに背中のみ中綿入りのナイロン生地を使用したハイブリッドな作りがその名の由来。B-3タイプのように街中で着るには暑すぎる欠点を解消している。
Outer
Polo Hybrid bomber jacket
Shirt : Polo Country
Pants : Polo Sullivan jeans
Shoes : Crockett Jones


(5) #18 ミリタリージャケット
ミリタリーものは装いのスパイス…。ワークウェアにこなれた感じのミリタリージャケットを合わせるとあら不思議、着こなしが何やら様になる。ただスパイスのかけ過ぎには注意が必要。コーディネートの中に+1と心得たい。写真は復刻したポロカントリーのミリタリーシリーズ。リアルなミリタリーウェアではない分コーディネートしやすい。
Outer : Polo Country
Shirt : Purple Label
Denim : RPM West
Boots Redwing #8166


(6) ミリタリージャケット(その2)
こちらはミリタリー度数が更に高めのカモフラージュ。しかもカモ柄のクレイジーパターンというひねりの効いた1着だ。田舎暮らしではカモフラ柄は景色によく溶け込む反面、リアルな軍モノを着て森を徘徊すると近所から怪しまれないとも限らない。その点ラルフのポロカントリーならば怪しまれず麓のショッピングセンターまで着て行ける。
Outer : Polo Country
他のアイテムは(5)に同じ

(7) #19 シャツジャケット
欧州のファッションショーでも何かと話題のパッチワーク。トムフォードやミッソーニなど様々なブランドがモチーフにしているが、RRLからも限定200着でパッチワークシャツがリリースされた。ネィティブ柄のパッチワーク生地をシャツに仕上げたもの。インナーで着るにはは勿体ないのでCPO(シャツ)ジャケット風にアウターとして着てみた。
Outer : RRL patchwork shirt jacket
Tshirt : Camber #302
Belt : RRL
Denim : Momotarou
Shoes : Work Oxford : Redwing#8103


(8) シャツジャケット(その2)

1975年に購入した国産のCPOシャツジャケットにRRLのブーツカットとレッドウィング#875の組み合わせ。当時はアイビーからヘビーデューティーへとメンクラの誌上が移り変わる頃で、マウンテンパーカやダウンベストなど新たなアイテムが紹介されると町中探し回ったものだ。ようやく見つけた嬉しさで今まで捨てずに取っておいた数少ないラッキーアイテムだ。
Jacket : Mitsumine
Shirt : Polo Country
Denim : RRL
Boots : Redwing#875
Bag: L.L.Bean


(9) #20 ダウンジャケット

こちらもミリタリーライクな1着。N-3Bをベースにダウンジャケットに仕上げたもの。ラルフローレンのサブブランドだったデニム&サプライならではの仕上がりだ。袖先のリブ編みや大ぶりなフラップポケットなど本物同様の作りが嬉しい。B-3タイプにも負けない保温性と防寒性を備えながら軽い着心地で冬場に欠かせないアウターになっている。
Outer : Denim & Supply N3-B
Shirt : Purple Label
Denim : RPM West
Boots : Redwing #8166


(10) #21 ダウンベスト(その1)
焚火の火の粉で穴が開いたLLビーンのダウンベスト後継にとロッキーマウンテンの限定品をセールで購入。ユニクロにはない襟のシアリングが購入の決め手で、老舗の技あり一本といったところか。日本製らしい丁寧な作りとデニムのシェルにウエスタン調のレザーヨークがアメカジ全開…久しぶりのビームス別注品だ。
Down Vest
Rocky Mountain Fetherbed
Cardigan : RRL
Shirt : Brooks brothers
Tie : Polo Ralph Lauren
Pants : Polo Ralph Lauren
Shoes : Crockett & Jones 

(11) ダウンベスト(その2)
こちらはツイードのシェルを纏ったダウンベスト。フラップ付のマチ有りポケットなど如何にもポロラルフローレンらしいディテールが目を引く。ユニクロの傑作カシミアフーディーにバズリクソンズのミリタリーチノとジャパンブランドのタッグと組み合わせたコーディネートも悪くない。
Down Vest
Polo Ralph Lauren
Hoody : UNIQLO
Pants : Buzz Rickson’s
他は(10)に同じ

(12) #22 カウチンセーター
日本上陸時は「本場カウチン族の伝統を受け継ぐカウチンセーターは未脱脂の手紡ぎウール糸を手編みで仕上げたもの。ウールの持つ油分と目の詰んだ編み込みで防水・防寒機能を高め、ゆうに100年は着られる…」というレアもの的な触れ込みだった。今では着心地を改良し、定番品の仲間入りを果たしたがテイストは変わらず。アウトドアに良く映える。写真はレディスのラルフローレンカントリー。
Outer : Ralph Lauren Counttry
Shirt : Polo Country
Denim : RRL
Boots : Maine Hunting Boots


アウター編もようやく完結を迎えた。アイビールックに始まりヘビーデューティーを経て田舎暮らしが始まった今、着こなしはラギット系が中心だ。トラッドマンは丈夫で長持ちするアイテムを選ぶ。…節目節目で揃えたアウターは、サイズ感は異なれど田舎暮らしには役に立つものばかり。

それでも気になるアイテムが一つある。実はマストハブに近いメジャーなアウターが抜けているのだ。
それはトレンチコート…
大ぶりな襟やディテールの濃さに気後れして買わずじまいだった。まぁ今更「トレンチコートを田舎で着る機会はない…」はずなのだが、妙に心に引っかかる。

いつか永世定番としてトレンチコートを手に入れる日が来たら…真っ先にブログに掲載しようと思う。

by Jun@RoomStaff