ノマドと暮らす(第4回) | Room Style Store

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2025/12/22 10:39


2025年12月31日でガソリン税の旧暫定税率が廃止され軽油引取税の暫定税率も2026年4月1日で廃止される法案が成立した。一ヶ月点検を終えて近所のGSに立ち寄った時「ガソリンの値段が下がっているな」と思ったが改めてこのところ政治が動いていると肌で感じる。

特に前車がハイオク指定だっただけにジムニーノマドのレギュラーガソリン設定はかなりの経費負担減になる。ハイブリッド車や軽自動車と比べると決して燃費は良くないといわれるジムニーノマドだが排気量が約1.5リッター以下なのでやはり前車より税金も少し安くなっていた。

ガソリンを満タンにしたら信州の山小屋へと初ロングドライブを敢行…年末・年始は都内で過ごすので山小屋の水道管が凍結しないよう水を落としに行く必要がある。今回は車のボディ色に拘ったこともあり、出発前にどんな服装と合わせようか色々考え何着か持っていくことにした。

そこで今回の「ノマドと暮らす」第4回は「車と服のた相性」を少し考えてみようと思う。

※扉写真は信州山小屋での一コマ

〜英国カントリー調〜
(1) ツイードパンツと
クロカン四駆の元祖といえばランドローバーのクラシックディフェンダー。ボンネットにスペアタイヤが乗っているやつだ。ノマドとは車格も価格も歴史も違うがグリーンのボディは共通、そこで英国アウターのド定番オイルドジャケットが登場…なんと30年越えの一着だ。

(2) 端材を貰う
建築資材の端材は薪ストーブの焚き付け用に重宝する。ご近所から声が掛かったら喜んで取りに行くことにしているが運搬に役に立つのがLLビーンのトートバッグ。密に織られた帆布素材は角のある木材も全く苦にしない。定番トートとは形が違うが由緒あるアメリカ工場製だ。

(3) 凝った作りのジャケット
バブアーが人気の日本だがこちらは英国ブランド「マルベリー」のもの。目下事業再生中とはいえ90年代のブランド勃興期の商品ゆえに勢いがある。定番オイルドクロスにマルベリーチェックのライニング、袖や襟はもとよりエルボーにも本革が当てられるなどバブアーにない華やかさが魅力だ。

(4) ツイードパンツと英国製ブーツ
打ち込みの厚いブラックウォッチのツイードはワークパンツとしても十分通用する。以前ダブルカフにしていたが屋外仕事に履けるようシングルに直して再登板。合わせたブーツも英国の老舗トリッカーズのモールトン…ノーザンプトンのファクトリーで買ったものだ。

〜米国アウトドア系
(5) 60/40クロス
実はノマドの前に試乗して自宅車庫に収まるか確認までしたのがジープラングラーだった。そんなジープの故郷アメリカに敬意を表して60/40クロスのRRLパーカを持参、またもグリーン系のアウターだ。因みにラングラーは最小回転半径が6.2㍍とノマド以上に取り回しが大変なので断念した。

(6) 手縫いブーツ
足元のブーツはハンドソーン(手縫い)ステッチダウン製法のホワイツ。「キングオブブーツ」と呼ばれアメリカンワークブーツを代表する存在だ。夏の間スニーカーばかり履いていたのでアーチフィットのフィッティングが心地いい。因みにデニムはRRL。

(7) パーカのデザイン
RRLらしいレザーのウェスタンヨークやセットインスリーブが着手をスマートに見せてくれる。チェスト下の斜めポケットやウェストのドローストリング、ライトモスグリーンの色目はミリタリーにも造詣の深いラルフローレンのこだわりを感じる。

(8) 冬晴れ
年末年始用の「本わさび」を買いに有名なわさび園を訪問。生憎小ぶりなものしかなく「あら切りわさび」のチューブを買ってみた。午後4時前に駐車場を出たが既に日は傾きかけている。遠く北アルプスの山並みとノマドを一緒に撮影。ノマドが似合う風景が信州には沢山ある。

〜ウールジャケット〜
(9) ランチジャケット
冬限定地厚なウールのアウターといえばフィルソンのマッキノウクルーザー…だが今回はRRLのシアリングジャケットを持ってきた。ジッパーのみの前開きは閉めるとすっきり見える。裏地はキルティング仕様なので見た目以上に暖かい。ポリ素材の中綿=パディングの効果だろう。

(10) ヘリンボーンパンツ
こちらもツィードのパンツ。ラルフローレンが好きなヘリンボーン柄だ。寒い季節はゴワつくデニムよりウールパンツが履きたくなる。ただヘリンボーンというとハリスツィードのチクチク感をイメージしてしまうがこちらはシェットランドツィード、アルパカに似た風合いで肌に優しい。

(11) シアリングの襟
チャームポイントのシアリングカラー(襟)。これがあるだけで暖かさが全然違う。最近シアリングレザーの価格が高騰中、このジャケットも30万円越えの値付けだ。裏側はスエードで表側はファーと両方の特徴を併せもつシアリングレザーを扱うには熟練職人の手作業が必要らしい。

(12) 新蕎麦を味わう
11月に獲れた新蕎麦粉で打った冷たい蕎麦を暖かい部屋で味わう。お供は長野を代表する大雪渓の熱燗だ。ひと働きした後の至福のひと時…残念ながらノマドは置いて歩きで蕎麦屋に来ている。これが結構なハードワークでほぼ一日の運動量を消化してしまう。

〜ウールシャツ〜
(13) ウールジャックシャツ
アウターとして裾を出しても着られるウールシャツといえば思い浮かぶのが昔流行ったCPOシャツ。元はアメリカ海軍下士官用の作業着だそうで保温性の高いウール素材が定番だが秋冬トーンの渋い格子柄で仕上げたフィルソンのウールジャックシャツは景色とよく馴染む。

(14) ダナーブーツ
信州の山小屋に置きっぱなしだったダナーのマウンテンライト。最近ダナーフィールドと呼ばれるベトナム製のブーツも出回っているらしい。ダナーライトもマウンテンライトもアメリカ製が健在とのこと…ホッとした。久々に履いたがスエードだとソフトな印象が良い感じだ。

(15) シャンブレーシャツ
ウールシャツをアウターとして着るなら中にシャツを一枚重ね着するとボリュームが出るだけでなく、よりアウターらしくなる。ここではデニムやダンガリーとよく似た平織りのシャンブレーワークシャツをイン。ノマドとの愛称すこぶるよろしい。

(16) ウールキルテッドシャツ
同じアウター兼用ウールシャツでもこちらはキルティング加工してあるタイプ。フィルソンと違いかっちりとした着心地はジャケットのようだ。デザインはRRLお得意のウェスタン風、台襟ボタンこそコンチョボタンだが後は全てスナップボタンになっている。

(17) コーデュロイ
田舎仕事に便利なコーデュロイパンツ。洗うほどに柔らかく肌に馴染むようになる。ダブルカフだとブッシュや枯れ枝に引っ掛けやしないか不安だが元々は泥や雨など屋外で裾が切れないよう折り返したのが始まり、そう考えると違和感も感じなくなってくる。

(18) 冬支度のわさび田
お正月用にと本わさびを買いに有名なわさび田にやってきた。わさびの生育には豊富で冷たい水の供給が不可欠とのこと。停滞した水ではなく写真のように常に流れている場所で育つという。しかも直射日光を嫌うので日光を覆う黒い日よけが畝に沿って張り巡らされている。

〜ダウンベスト〜
(19) マフラーとコンビ
買物に行くならと軽装で出発。師走なのに信州も暖冬、ラグビーシャツにダウンベストとマフラーさえあれば十分暖かい。青/緑/黄の縞柄はアメトラ定番色、一方のマフラーも英国製ながら同じ配色…おかげでお世辞とはいえ店員に「お洒落ですね…」と褒められ喜んでしまった。

(20) いつもの服装
12月ということで今年を振り返ると一番よく履いたのがコンバースでナイキが二番、三番手にニューバランスで革靴は最後に来る。トップスも半袖・長袖問わずプルオーバータイプばかり、要するに夏はポロシャツで秋冬はスウェット類…つまり写真のような格好ばかりだったことに気付いた。

(21) 映画のロケ地
売店を後にロケ地を見学…黒澤明監督の映画「夢」の最終章「水車のある村」に登場するのがこの場所だ。手前を流れる川の水は驚くほど透明度が高い。もう少し先に進むとこの川から水を引き込んで背後のわさび田に流れを導いているのが良く分かる。

ジムニーノマドに乗ってひと月、運転のしやすさに加え最新メカが一通りそろっていること、何より5ドア化したことで利便性が向上したことが幅広い支持を得ているのだろう。実際ショートボディのシエラ発売は2018年で当時試乗したが後部席が簡素で窮屈なため購入を見送った経緯がある。

未だ試せていないが雪道や山道などでは本格的オフローダーとして十分な性能を備えており従来の「遊び道具」から「上質な相棒」へとイメージが進化したことも人気の秘訣とAIは指摘している。サスペンションは柔らかめだが快適性は向上、買物荷物など後部ドアを開けて仕舞えるのが嬉しい。

スズキ自動車の利益率はインド市場の強さや円安が追い風となってトヨタなど大手メーカーを上回る高収益体制を確立しているという。またトヨタの「モリゾウ」こと豊田章男会長がプライベートで楽しむ愛車としてジムニーを公開したこともあってか基本となるジムニー軽も売上は好調なようだ。

次回はシートヒーターなど新たな機能を試した様子をお伝えできればと思っている。

By Jun@Room Style Store