四国遊山再び(第1回) | Room Style Store

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2026/04/18 14:38


なんだか今年の冬は短かったな…と思ったので聞いてみたら流石AI、気象データを基に暖冬の為寒いと感じる日が少なかったからでは?と教えてくれた。東京の桜は開花宣言が平年より5日も早かったそうだ。結局今年もヘビーツイードを着ることなく冬が終わってしまった。

それでも春になると心はウキウキするもの、昔流行ったCMではないが「そうだ〜に行こう」と旅に出たくなる。それこそ京都へと思ったが日本人観光客を上回るインバウンドと聞くと一気に萎える。ならばと一昨年の春と昨年の夏に続き三度目の四国遊山を楽しむことにした。

そこで今回は愛媛を皮切りに全県を巡る「四国遊山再び」の第一回を紹介してみたい。

※扉写真は改装を終えた道後温泉の入浴券

(1) 羽田空港へ
小雨降る三月末、早朝のリムジンパスで羽田に向かった。最近できた首都高の中央環状線は山手トンネルをはじめ大部分が地下を通るため羽田空港へのアクセスがとてもスムーズだ。昔はリムジンバスだと道路渋滞が怖い…という声もあったが今は予定どおりターミナルに着く。

(2) 雨模様の空港
二月に入り雨が降らず水不足だった四国も下旬に雨が降ったことで回復したと聞く。水位の下がった四万十川では魅力も半減と心配していたが一安心。今朝は羽田も四国も雨模様。これも実りの雨と思えば苦にならない。そういえば前回の四国遊山も雨の羽田がスタートだった。

(3) 第1ターミナル
全日空搭乗客が半分くらい第2ターミナルで降りて一気にバスが空いた。次が日本航空出発の第1ターミナル。機内預けはないので身軽にチェックイン。一年半ぶりの飛行機に心踊るがインバウンドの影響で国内便も早めの手続きが必要だとか。保安検査を受けてゲートへ向かった。


(4) 松山行きのランプバス待ち
札幌や福岡、沖縄といったメジャーな空港行きと違って旭川や高松、松山などの地方都市へ行く飛行機はたいていランプバスに乗って飛行機に向かいタラップから搭乗ということになる。チケットにグループ番号が印刷されているのでアナウンスが入るまで写真をパチリ…。

(5) 雨模様の駐機場
空港のオープンスポットから搭乗する際活躍するのが写真の自走式タラップ。今日は雨の日用の屋根付きだ。バスがピタリと横付けされるので一切濡れずに機内へ移動できるのが嬉しい。一見当たり前のようだが外国の空港では屋根のない自走式タラップも多い。

(6) 晴天の松山空港
雨の羽田とは打って変わって晴れ松山空港に到着した。今回はリムジンバスを使わずタクシーで市内へと向かう。昼時のフライトなら羽田空港で済ませるのもありだが今回は是非とも松山市内でランチしたい店がある。運転手さんに頼んで店の前まで連れて行ってもらうことにした。

(7) 大街道へ
松山城に登るロープウェイの山麓駅がある大街道で下車。残念ながら目指した店は昼の休憩に入ってしまった。通しで営業する店もあるのでプランBに変更、急遽別の店を目指す。タクシーの運転手さん曰く「ここを歩いている人の殆どが外国からの旅行客です」だそうだ。

(8) 遅めの昼食
目指したランチは愛媛名物の鯛めし、しかも松山市で宇和島式の鯛めしを食べる事にこだわった。多分今晩泊まる旅館の夕食は松山式の鯛めしが出ると思う。そして明日は宇和島に立ち寄る予定はない。となると今日のランチに食べるしかチャンスはないのだ。

(9) 道後ビール
せっかくなので松山の地ビールも注文。頼んだのはは道後ビールのケルシュ…坊ちゃんビールと呼ばれているとか。アルトやヴァイツェンになど何種類かある道後ビールの中でも一番人気だという。苦味が少なく独特の風味に加え、爽やかな香りとほのかな酸味が特徴だ。

(10) 松山三井
やはり和食に合うのは日本酒、メニューに松山三井がお勧め…とある。スマホで検索すると金賞受賞の代表銘柄の一つだそうな。松山三井は愛媛県だけで育成・消費される酒米の名称、それをそのまま酒の名に冠している。店な人に聞いて読み方が「まつやまみい」だと知った。

(12) 宇和島式鯛めし
待つことしばし…運ばれてきたこちらが宇和島式鯛めし。刺身が普通盛りのバージョンだが奥で刺身大盛りを注文したお客さんは一杯100円のご飯を追加しながら豪快に食していた。インバウンド接客だろうか店員さんがはじめに食べ方を懇切丁寧に説明してくれる。

(13) 新鮮な鯛
松山から高速で1時間半の宇和島は養殖真鯛の生産量が日本一だという。夏のバイク旅行では本場宇和島て鯛めしに初トライしたが店によって食べ方が微妙に違うところが面白い。もとやまの鯛めしはインバウンドの多い場所柄ということもあり器も盛り付けも洗練されている。

(14) 食べ方のコツ
食べ方の手順は①お櫃のご飯をよそる②卵を溶いたタレに鯛の刺身を漬ける③タレの中の鯛の刺身ををご飯の上に乗せる④タレを上からかける⑤薬味を乗せて食べる…だそうだ。確かインバウンド向けの英語版インストラクションも置いてあったような気がする。

(15) 松山の宿
今宵の宿は道後温泉の大和屋本店。楽天トラベルのランキング一位と評価も高く人気の宿だ。道後温泉本館に近いので外湯を楽しむ人のために草履やお風呂セットを予めセットしておく気配りが嬉しい。蛇口からみかんジュースが出る演出もロビーにさりげなく用意されていた。

(16) 大浴場
こちらの写真は宿のホームページから拝借したもの。観光名所道後温泉本館と同じ引き湯を使用しており、アルカリ性単純温泉の柔らかな温もりが夏目漱石や正岡子規といった明治の文豪を魅了したそうだ。風呂から上がると樽酒を飲む日本酒バーなるものまで用意されていた。

(17) 夕食①
写真は夕食の中の焚物…鰆の麦味噌仕立て鍋とメニューにある。味噌味はインバウンドにとても人気があるらしい。なんでも旨み=Umamiを感じられる食材なのだとか。献立だけでなく畳部屋にテーブルと椅子をセットするなど訪日外国人への配慮が垣間見える。

(18) 松山式鯛めし
昼に宇和島式鯛めしを食べたが案の定夜は松山式の鯛めしが食事の〆として出てきた。これが美味しいのなんの…刺身でいただく宇和島式とは全く異なるが鯛の出汁が効いている。何よりおこげの食感がたまらない。旅の楽しみといえば食、これで今日一日は大満足だ。

(19) せとか
みかんの名産地愛媛らしく「せとか」が果物で登場。皮が薄く袋ごと食べられるのが特徴だがさらにカットされている。甘くて果汁たっぷり…しかも冷たくて口の中が一気にリフレッシュする。ちなみに愛媛県はみかんを含めた柑橘類で2026年3月日本一に返り咲いたようだ。

(20) 抹茶の生チョコ
献立にはないが最後に抹茶の生チョコレートがサプライズで登場。濃厚な抹茶とチョコが混然一体となった味わいは未経験。これもインバウンドに大人気の抹茶をという意図があるのだろう。外圧ではないが、訪日外国人観光客の増加が日本の旅館業界にも変化を促している。

2024年春の時点ではコロナ禍によるインバウンド需要の急減から回復しきれていない分、静かな観光地を好む日本人観光客に人気だった四国。だがその後急激に回復、四国4県でインバウンドが166%も増加していた。最大の増加は香川県の2倍強というから凄まじい。

日本人観光客の伸び悩みをカバーするようにインバウンドが四国の観光産業を牽引していると分析する一方で観光スポットへのアクセスのし辛さが課題となっていた。元々鉄道や路線バスの本数は少ない。レンタカーも台数から設備や人手まで不足しているという現状がある。

大和屋さんで快適な夜を過ごしたら翌日はレンタカーを借りて高知へ向かうことになっている。そういえば数日前にレンタカー会社からインバウンド需要もあり「お車の手配に時間がかかることが予想されます。早めにお越しください」というメールが届いた理由が分かった。

車のレンタル手続きはどこの国でも時間がかかるもの…言葉の壁がある客に対応するスタッフの姿がパッと思い浮かんだ。

By Jun@ Room Stule Store