スコットランド周遊記③ | Room Style Store

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2026/06/06 05:42


エジンバラを出てツイードミル、彫金細工師のアトリエ、ショコラティエにリスと触れ合える公園と盛り沢山だったところまで紹介したのが前回。流石に夜はすぐに寝たが翌朝友人が散歩で良い小道を見つけた…と連絡してきた。ロビーで待ち合わると外は小雨が降っている。

フードを被って散策…ぐるり回ってコープへ着くと靴はすっかり濡れている。焼きたての温かなデニッシュを買って部屋に戻り熱々のインスタントコーヒーと食した。質素だが至福のひと時だ。今日は伝統的なサンデーローストを味わえる日、朝食は控え目に早々と宿を出発。

今日も何ヶ所か寄り道しつつ北へ、いよいよハイランドに足を踏み入れる。

※写真は宿からほど近いロッホテイ

【旅行三日日目】
(1) 早朝の散歩
写真は散策の途中の様子。四月だというのに山頂付近は雪が積もっている。地面は雨で濡れた緑のスポンジ…アンラインドのチャッカブーツでは役不足だ。トリッカーズやチーニーの頑丈な英国靴の存在理由が分かる。帰国前にヴェルドショーンかストームウェルトの靴を買おうと思った。

(2) 宿の隣の教会
散策を終えてホテルに戻る途中で撮影…ホテル前の教会は日曜日の礼拝だろうか車がたくさん停まっている。今日はホテルのレストランもサンデーローストで皆をもてなすのだろう。家族や親しい人或いは旅人が楽しく食事する様子が頭に浮かぶ。それにしても教会とホテルの並びが良い感じだ。

(3) ホテルのロビー
支度を終えたらロビーで待ち合わせ…そんなやり取りはインスタのメッセージで。20億人が利用するSNSだけあって安定性は抜群だ。昨日から天気は下り坂、今日は雪がパラつくらしい。しかもルートはこの旅でも一二を争う長距離移動、気を引き締めてハンドルを握った。

(4) スモークチーズ
ホテルを出てすぐの通り沿いにスモークサーモン工場を発見。もうオープンしているらしい。好奇心旺盛な友人に誘われて立ち寄ると中からチップの匂いが漂う。スモークチーズの方は試食させてもらえるのでお試し…燻製度合いが強めでウイスキーと合いそうな気がする。

(5) ウイスキー&ジン
同じスモークでもサーモンやチーズなどはウイスキーとの相性が良く、スモークナッツなど軽いものはジンが合うそうな。工場で作りたてを買いに来たお客さんもいたが地元の人だろうか?スコッチウイスキーとスモークサーモンの地産地消とはなんとも羨ましい。

(6) 朝虹は雨、夕虹は晴れ
スモークサーモンの工場を出たところで虹を見かけた。朝日を受けての虹だけに低い位置に出ている。写真に撮ろうとしたらあっという間に消えてしまった。がっかりすると友人が「また出てきましたよ!」と言うので慌ててスマホで撮影。朝虹は雨という諺が頭をよぎる。

(7) 蒸留所に到着
今日最初の寄り道はディスティラリー。スコットランドに来たからには寄らない手はない。日本では馴染みのないグレンタレットはスコットランド現役最古の蒸留所だ。正確には過去に一度操業停止・解体された時期があるため現在稼働する蒸留所の中では最古という意味だそうな。

(8) インタールードの試飲
こちらはグレンタレット渾身の限定シングルモルトウィスキー、インタールードになる。シェリー樽で初期熟成された後ペドロヒメネスシェリー樽でさらに熟成させたもの。ウィスキー通の友人曰くそれがダブルマチュアードの意味らしい。当方ドライバーにつき残念ながら試飲できず…。

(9) ミニチュアボトル
せめてとミニチュアボトルを購入。旅先で飲む予定が結局日本まで持ち帰った。トリプルウッドと書いてあるので意味を調べたらアメリカンオークとヨーロピアンオークのシェリー樽、さらにバーボン樽で熟成されたシングルモルトをバッティングしているとのこと。な〜るほど。

(10) サンデーローストの店
こちらが今日のメイン。サンデーローストを味わうレストランに到着。名前はクーリィイン…やはりレストラン兼宿のようだ。専用駐車場に車を停めて中に入ると既に大勢のお客さんがランチを楽しんでいる。ローストビーフなんて1990年代のロンドン以来久しぶり。

(11) 前菜
前菜はアスパラガス。メニューを写真に撮らなかったのでお店のHPで確認したところ手前がマスタードバターで葉っぱがワイルドガーリック。ポーチドエッグにブラウンソースがかかっている。因みに写真は二品コースで45£。日本円にして9700円と贅沢なランチか…。

(12) メインディッシュ
こちらがメインのローストビーフ…ソースは定番のグレイビーとマスタードバターで濃厚に…大きな塊はヨークシャープディング。シュークリームのシューのような感じで軽い。これなら三品コースでも良かったのでは?と思われそうだが実は付け合わせが別にどんと来る。

(13) 付け合わせ
二人分とはいえボリュームたっぷりの付け合わがやってきた。手前が定番のフライドポテトで中央がにんじんのグラッセ、奥がなんだったか思い出せない…ひととおり皿に盛り分けてもまだ余るほど…幸い残すのが嫌いという友人が多めに取ってくれたので完食、すっかり満腹だ。

(14) 飲み物
これだけ美味しい料理ながら車の運転ということで友人もアルコールなしに付き合ってくれた。頼んだのはジンジャーエール。カナダドライのようなジンジャーエキスではなく本物のおろし生姜が入っているとのこと。確かにカナダドライとは全然違うな…と一口飲んで分かる。

(15) 荒涼とした山道
雨模様の山道。道路左には柵と鉄線が張られていて中にはなんと羊が放し飼いになっている。こんなところで羊飼いもなし…何ともワイルドだ。辺りは立っていられないほど風が強く吹いていた。こんなところでパンクしたら…と思うと身震いしてくる。早々に退散した。

(16) 雪の山頂
日も暮れかけてようやく宿に到着。目の前の山も雪を頂いている。ここはインヴァネスからネス湖よりも更に奥に入ったロッホクラニーの先にポツンと一軒ある峠の宿。鉛色の空とみぞれ混じりの雨…これぞスコットランドという景色だ。オープンの看板が旅人の心を癒す。

(17) 峠の茶屋
宿の前を走る道路の向かいにはやはりベイクハウスが一軒ある。あたりの住民が買いに来るのだろうか巨大な駐車場が整備されていた。日本で言うならまさに道の駅といった感じだ。メニューにスコーンがあるので食べたいところだが雨の中の運転で疲れたので足早にチェックインした。

(18) クラニーイン
こちらが今宵の宿クラニーイン。江戸時代の旅籠のようなものか…悪天候などで旅人が予約なしに急に来ても泊まれるよう部屋数はたっぷりある。スコットランドの人はとてもフレンドリーで日本とよく似たおもてなしの心が感じられる。疲れた身体がほぐれていくのを感じた。

(19) ロビー
写真はホテルのロビー。暖炉の火が宿泊客を暖かく出迎える。この心地よさはロンドンのホテルでは中々味わえないものだ。スコットランドはロンドンより宿代も食事代もリーズナブル。距離は遠いがロンドンに一日いるよりスコットランドに二日いる方が充実すると思う。

(20) 客室へ向かう廊下
渡り廊下の先が宿泊棟。白いドアの奥だ。先ほども触れたが突然の宿泊客に対応できるよう部屋は沢山ある。男二人旅だがシングルを二つ予約しているのでダブルベッドに一人ゆったりと寝られるのが有り難い。荷物は車のトランクに入れたまま宿泊セットのみ持ち込んだ。

(21) 客室内
パッチワークのベッドカバーやタータンの壁紙。如何にもスコットランドの宿に泊まっている感が写真からも伝わるだろう。UKを訪れる観光客は4000万人だがスコットランドまで足を伸ばす人は僅か1割…年間400万人に留まる。なるほどゆったり旅が出来る訳だ…。

(22) 二日目の行程
キリンホテルはなだらかな中央低地=セントラルローランド、そこから英国で最も高いベンネイビス山を左に見ながらハイランドまで北西に進んだことが分かる。入り組んだ地形は侵食作用で出来たもの。氷河で削られたU字谷に氷が溶けて水が入り込んだ湖=ロッホが至る所にある。

ビジットブリテン=英国政府観光庁によりイングランド側の旅行情報は世界中に溢れているがスコットランドの雄大な自然やウイスキー蒸留所、ツイードミルなどの深い魅力は特定の目的をもった旅行者やリピーター以外に情報が届きにくいという情報アクセスや専門性に課題がある。

尤もスコットランドでもオーバーツーリズムの問題が出ているところも何ヶ所かある。具体的には首都エジンバラ周辺やネス湖、映画のロケ地で知られるスカイ島だそうだ。友人はオーバーツーリズムを避けつつスコットランドの魅力を凝縮したルートを設定しているのがよく分かる。

さて、明日はいよいよ買い込んだツイード生地を持ってテーラー訪問。現地のテーラーでジャケットをビスポークなんて久々、ロンドンやフィレンツェ以来だ。毎日旅のハイライトがあるこの上ない幸せよ…

By Jun@Room Style Store