2026/09/12 07:14

日本への帰国が近づいたある日のこと。買い残したものがあったのでコネチカット州のザ・シューマート公式サイトからリジェクト靴を注文した。注文時には送料無料のオファーが出ていたのに帰国日に間に合わなくては大変とわざわざ追加料金を払い速達便で靴を手配した。
帰国まで余裕があれば送料無料にしたが配達まで一週間程度らしい。この「程度」が曲者…間に合わなければ親戚の一時帰国の際3足も運んで貰うことになろう。それでは申し訳ない。何より今回の旅行で持参した旅行鞄は靴を買って帰る気満々だったので中身はスカスカだ。
ともあれ速達品のおかげでストレスなく靴を日本に持ち帰る事ができた。それにしても前回は店で試着して靴を買ったのに今回はオンライン購入で試着なしと不便さが募る。まあ店舗にすればリジェクトコーナーは極力縮小して接客も省きたい…というのが本音かもしれない。
それでもリジェクト品を扱うザ・シューマートに感謝の意味を込めて今回はリジェクトコーナーを記録撮影した写真など店内の様子をもう少し詳しく紹介しようと思う。
※写真はザ・シューマート店内のオールデン純正クリーム
(1) 店舗の外観

以前も紹介したが新店舗の外観はモダンなガラス張り。店内の視認性や開放感、自然光を取り入れる設計が売上に直結するらしい。ただしセキュリティの観点からガラスの上に超硬度ポリカーボネートパネルを重ねている。ハンマーで叩いても車で突っ込んでも突き破れないらしい。
(2) サイズ12~13

こちらはサイズ12〜13のラック。自分には大き過ぎるがアメリカの男性ならばこれくらいはざらだろう。棚は随分とゆとりがあるのに靴自体が少ない上に黒靴が目立つ。ロンドンと違いニューヨークはビジネススーツにも茶靴を合わせると思っていたがAIによれば案外保守的らしい。
(2) サイズ11~11.5

こちらはサイズ11〜11.5のラック。ここもスカスカで黒靴が多い。かつてノーブラウンインタウンという暗黙のルールがあったロンドンも最近は茶靴が市民権を得たとする一方ニューヨークは「取り敢えず黒靴を履けば間違いない」と思考停止しているとAIの回答は辛辣だ。
(3) 11〜11.5拡大

公式サイトによればタンと呼ばれる明るい茶靴が目立つラック。デザインは内羽根靴とローファーが多いのも各ラック共通だ。因みにオールデンでは内羽根靴はハンプトンラストが主流。甲の高い自分では羽根が中々閉じないのでつい避けてしまいがちだ。
(4) サイズ10~10.5全体

こちらはサイズ10〜10.5のラック。やはりブラックとタンが目立つ。最初はぎっしりと並べていたのかもしれない。店舗内奥のストックルームは正規品でいっぱいという感じだった。店員曰くリジェクトは店舗外のウェアハウスにあると言っていたので単に補充が大変なのかも…。
(5) サイズ10〜10.5拡大

黒の紐靴はストレートキャップトゥと内羽根のプレーントゥ。どちらもとびっきりフォーマルでドレッシーな靴だ。出番の少ない靴だからリジェクト品で充分…という訳でもないだろうがどちらかというと売れ筋ではなく履く機会の少ない靴が並んでいる印象だ。
(6) サイズ8~8.5(全体)

ゴールデンサイズと言われる8〜8.5のラックは流石に靴も多く置かれている。とはいえ黒靴と明るい茶色がメインなのはここも同じ。意外と外羽根の靴が充実しているのに気付く。当然ながらシェルコードバンの靴は殆どない。ひょっとして試着されて皺が入ると売れなくなるからか。
(7) サイズ8~8.5(拡大)

一番上の段左側はダークタンのカーフブーツ、右隣はバーガンディのカーフセミブローグ。その下の段の左端はブラックシェルコードバンのタッセルスリッポン。因みにアメリカのゴールデンサイズは日本より大きい。もっと在庫が少ないかと思ったが思ったより豊富だ。
(8) サイズ8~8.5(レアもの)

一番上の左端2足と一番下の左端はアメリカンハンドソーンモカシン。メイン州のハイランドシューカンパニー製だがファクトリーは2017年に廃業。倒産したメーカーの靴が今も売られていることに驚く。アメリカンプロダクツ好きとしてはもし9か9.5があれば買いたかった。
〜〜正規品〜〜
ここからは正規品の売り場。許可を得て撮影している。
(9) ブーツ

目下ザ・シューマートで扱っているブーツ群。インディブーツのコードバンも定期的に入荷しているようだがこの時は在庫切れ。レアコードバンものは当然ながらなし。かつてウイスキーやラベロの靴を盛んに売っていた頃のザ・シューマートを知っているだけに隔世の感がある。
(10) 短靴

こちらは短靴コーナー。ただし右下にブーツが2型紛れ込んでいるが…。これだけオールデンが並ぶと壮観だ。日本の代理店ラコタの有楽町店に勝るとも劣らない品揃えだ。今回は撮影し忘れたがザ・シューマートはクロケットジョーンズも取り扱っている。
(11) スペシャルモデル

こちらはザ・シューマート別注のオールデンだろうか、一番下の段のスエードものに心惹かれる。日本でもオールデンが好きな人が選ぶグリーンスエードのレンジャーモックが目に付く。昔なら買っていたかもしれないが今回はリジェクト品のみと決めていたので試着せず。
(12) ブルッチャー

別注品のプレーントゥブルッチャー。素材はナチュラルクロムエクセルとのこと。やはりナチュラル仕上げのコバや生成り色の出し縫いステッチが靴のカジュアル感を高めている。これならチノパンやデニムなどカジュアルなボトムスとの相性も良さそう。ベースとなるデザインはオールデンのド定番。
(13) コードバン

こちらがコードバンのコーナー。この艶はワックスでポリッシュしても中々出ない。革の宝石と例えられるのも納得だ。今やオールデンのコードバンもアメリカで1000ドル越え、日本では23万円もする。昔ビームスで5万円以下で買った頃が嘘のようだ。
(14) プレーントウダービー

こちらは外羽根のプレーントゥ。安定のバリーラストを採用、在庫があるかは聞かなかったが帰国して調べた限りではソールドアウトか入荷待ちといった感じだ。深く皺の入った外羽根プレーントゥを洗いざらしのデニムとワークシャツに合わせて履きこなしたいものだ。
(15) サドルオックスフォード

こちらはグレインレザーとシェルコードバンのコンビサドルオックスフォード。オールコードバンだと1000ドルだがこちらは884ドル。コードバンが少ない分値段も割安になっている。実はサドルシューズが目下のお気に入りということもあって思わずポチりそうになった。
(16) プレーントゥブーツ

こちらはコマンドソールを装着したバリーラストのプレーントゥのブーツ。これがミリタリーラストで作られた場合はマンソンブーツという名前が付けられているそうな。なんでも第二次世界大戦の際アメリカ陸軍からの依頼で作られたブーツが元になっているとか。
(17) ペニーローファー

こちらは今回オンラインで取り寄せたリジェクトペニーローファーの正規版。レイドンラストで作られたものでつま先のモカシンは機械縫い。値段はハンドソーンのペニーローファーが1022㌦なのに対して機械縫いということで控えめな994ドルに設定されている。
(18) サドルオックスフォード

どうしてもサドルオックスフォードに目が行ってしまう。こちらはスエードのコンビ。サドル部分はローデンスエードでつま先と踵部分がスナッフスエード。732ドルという値付けは目下の日本円に換算すると11万円強と意外にリーズナブル。コーデュロイとの相性が良さそうだ。
(19) インディ&キャップトゥ

左はローデンスエードのインディブーツ。レッドウイングのアイリッシュセッター似だ。底材もレッドウイング同様ウェッジソール、ラストはトゥルーバランスラストとのこと。一方右側はバリーラストで仕上げたカーフ素材のブーツ。どちらも格好良くてそそられる。
(20) コネチカットの日本料理屋

ザ・シューマートで買い物した後は近くの日本料理屋で遅めのランチ。義兄のリクエストに合わせてラーメン屋を訪ねた。スープは中々良い味出していた。チャーシューはポークではなくチキンなのがやや残念。それにしてもアメリカではラーメンがすっかり市民権を得ている。
ところでオールデンといえばアメリカを代表する既成靴メーカーだが輸出に関して最大のマーケットは日本だ。初めて見たのは原宿のビームス、まだ輸入代理店のラコタがない時代だった。最近もビームス+で見かけたが同じブランドを長年取り扱う店の姿勢には好感が持てる。
因みに初購入はレジャーハンドソーン、所謂ペニーローファーだ。手入れが悪かったのだろうかつま先部分にひび割れが起きてしまったが今も捨てずに持っている。音楽家の松任谷さん推奨のヤコブソンモデルを買ったこともある。ファンになって今年でなんと36年を迎えた。
最近はオンラインで靴を買う機会も増えたがやはり店舗で買うの時のワクワク感は特別なもの。特にオールデンには思い入れもあるので接客販売で買いたい。日本で買うなら懐かしのビームスかラコタか…アメリカで買うならやっぱりコネチカットのザ・シューマートだろうか。
By Jun@Room Style Store
