2026/10/11 06:34

仙台名物の牛タンを堪能した翌朝の仙台は快晴。東京は真夏日との予報だが杜の都は比較的過ごしやすい。夏でも気温が5度近く低いこともあるそうだ。今日の予定は宮城県から再び福島県に入り大内宿がメインスポット。その後は那須塩原温泉郷で一泊寄り道してから東京へ戻る予定だ。
那須といえば御用邸。スコットランドのバルモラル城があるロイヤルディーサイドと同じ静養地として名高い。一方同じ那須の名が付くとはいえ塩原は深い渓谷に囲まれた静かな湯治場だそうな。今回旅の宿を検索する中で素敵な旅館を発見したのでせっかくならと旅の最後に持ってきた。
そこで今回は初の訪問地、大内宿や魅力的な塩原温泉郷の様子を紹介してみたい。
※写真は塩原温泉郷の宿の様子
(1) 仙台の朝

ドーミーインの朝食は定評がある。なんでもビジネスホテル部門で三年連続顧客満足度1位を獲得したそうだ。周囲はビジネス関係者が多く旅行客は少ない。初日から朝昼晩と和食が続いていたのでそろそろパン食が恋しい。食パンをトーストして英国の朝食風に盛り付けてみた。
(2) 大内宿へ
暑くなる前に仙台宮城ICから東北自動車道に乗ってひたすら南下。途中道路工事で数ヶ所渋滞していたが郡山南ICで高速を降りて会津湯野上温泉を横目に大内宿に到着。近場の駐車場は有料だが無料の駐輪場は場所がやや離れている。荷物をバイクに結び徒歩で大内宿に向かった。(3) 火の見櫓

映画のロケセットかと見紛うくらい昔の佇まいが残る大内宿。この火の見櫓は今も現役、ライブカメラが設置され防災と防犯の役割もしっかり果たしているとか。それぞれ家の前には木板で蓋をされてた井戸のようなものがある。どうやら中は消火用放水銃が入っているらしい。
(4) 神社の鳥居

集落の鎮守である高倉神社へと続く参道の入り口に立つ鳥居。丸太を削って組み上げた感じが中々良い。神社には平安時代末期の皇族である高倉宮以仁王が祀られている。この地が大内裏に似ていることから大内宿の名のもとになったと言われている。
(5) お堂

大内宿に入りメインストリートを一番奥まで進むと山の中腹にお堂が見える。階段を登ると大内宿の茅葺き屋根の街並みが一望できるスポットということなので登ってみた。こちらは子安観音堂と呼ばれるもの。子宝と安産や子供の成長を願う信仰の場として大切にされているという。
(6) 大内宿全景

スポットから眺めた大内宿の全景。トタン屋根に張り替えられた建物もあるが殆どが茅葺き屋根を今も保っている。10年に一度葺き替える必要があり費用は1千~2千万円掛かるため個人では到底維持できず、7割~8割を国や地方から補助を得て景観が保たれている。
(7) ひと休み

メインストリートには木が一本も植わっていない。その理由をAIに問うてみたところ火災の際に大木に燃え移ると火の粉が飛んで集落全体が一瞬にして延焼してしまうリスクがあるためだという。日陰のない通りを歩くインバウンド客もさぞ熱いに違いない。こちらは日陰のある茶屋で小休止…。
(8) ソフトクリーム

白桃のソフトクリームをいただく。入場料は取らないが車の駐車料金や訪問客が消費する飲食の売上の一部が屋根の維持管理に役立てられるのだという。こうしてお金を払って休むことで大内宿の景観を保つことに少しでも役立てて貰えるのであればこちらとしても嬉しい。
(9) 土産物

せっかくなので何か小物でもとも思ったがバッグをバイクに置いてきたのと肝心のバッグ自体もほぼ満杯だということに気付いた。土産物を入れるスペースは殆どなく残念ながら見送った。一番左のすげ笠だったら信州の田舎で野良仕事するのにさぞかし役に立つのに…。
(10) 今宵の宿
大内宿から快適な山道を下って今宵の宿に到着。以前は気になっていたエンジンチェックランプが一度も付いていないのは良い傾向。以前も書いたがマフラーに付くO2センサーの異常がチェックランプを頻繁に点滅させていたが運転スタイルを替えたことで症状の封じ込めに成功したようだ。(11) ふじや

写真は今宵の宿「四季味亭ふじや」の正面玄関。部屋数は僅か6室。全ての部屋に源泉かけ流しの露店風呂が付いている。また貸し切りの大浴場も別途館内に用意されているので滞在中ゆっくり何度も温泉に入りたい宿泊客にとってはこの上ない作りだ。
(12) 部屋

館内は平屋造りで客室が入口から6部屋順に並んでいる。泊まったのは和室にベッドが入るタイプ。最近流行の作りになっている。肝心の温泉だが湯質はメタケイ酸を多く含み美肌に効果的という。グーグルの口コミ評価で4.5というから評判も上々のようだ。
(13) 内風呂

こちらが内風呂の様子。入るとザザーツとお湯があふれ出すが風呂から上がって暫くすると一杯になってくる。源泉掛け流しの贅沢さを感じるひと時だ。夕食までの間は生ビールが飲み放題とのことで風呂から上がると直ぐ横にあるテーブルにグラスを置き外を眺めながら風呂上がりの一杯を楽しめる。
(14) 貸切風呂

写真は貸切り風呂。普通撮影は不可だが貸し切りならば大目に見て貰えそうだ。全8室の冨士屋旅館として1990年に開業した当時は団体客で賑わったそうだ。やがて社員旅行の減少に伴い2009年改装、2019年に全6室露天風呂付の現在の姿にリニューアルしている。
(15) 夕食

今宵の日本酒は那須の大田原地区で収穫された米から作られる「大那」。せっかく地方に来たのだからその土地の酒を飲みたい。蔵元を調べたところ名前は菊の里酒造。ホームページ内にはオンラインショップがなく楽天などから代わりに購入することが出来るようだ。
(16) 自慢の海の幸

板長の経歴が東京の加賀料理店で修業を積んだことから石川の食文化に触れた経験が宿で提供する料理に影響を与えているそうだ。この日のお刺身も石川から直送してきたものを使っているとのここと。醤油とわさびではなく塩だけで味わうのがお薦めの刺身もあり酒が進む。
(17) 炊き込みご飯

写真はじっくり時間をかけて炊いた生姜の炊き込みご飯。生姜には血行を促進して体を温める効果や免疫力を高めたり疲労を回復させたりといった効果があるそうな。何より夏バテ対策や消化を助ける整腸作用が期待できるとのことで宿泊客の健康を気遣う宿の心遣いを感じる。
(18) ロビー

夕食後にのんびり過ごすロビーはこじんまりとして居心地が良い。DVDを貸し出しているとのことで早速借りてみた。チャンネル数の少ないテレビやネット配信を見るより手慣れたものだ。映画を見ながら飲むも良し、途中疲れたら掛け流しの温泉に浸かるも良し…思いのままに過ごせる贅沢さが嬉しい。
(19) 朝食

四季味亭ふじゃの朝食は定評がある。旅行サイトで全国一位になったこともあるそうだ。なるほど朝食会場に入ってテーブルを見ただけですぐに分かる。盛り付けが素晴らしい。大きなテーブルに料理が所狭しと並ぶ様は日頃シリアルやトーストとコーヒーに慣れた身としては圧倒されてしまう。
(20) 豆腐

四季味亭ふじやの朝食の看板メニューが写真のざる豆腐。豆乳の濃度が通常は7~10%なのに対して味のしっかりとした豆腐は豆乳濃度が13~15%あるそうだ。確かにどっしりとした味わいだ。シンプルに塩だけで食べるのが推奨されているらしく実践。これだと朝から一杯やりたくなってしまう。
(21) 生卵

こちらは地元大田原市のブランド那須御養卵。黄身がふっくらと盛り上がり濃厚なコクと強い甘みが特徴とのこと。白玉もあるがより味の濃いのがこちらの赤玉になる。卵かけご飯にしても生臭さを感じさせないよう飼料から工夫をしており料理人やパティシエも使用する一品らしい。
(22) フカヒレの茶碗蒸し

こちらは四季味亭ふじやの看板朝食メニュー「ふかひれの姿煮茶碗蒸し」。同じく那須御養卵を使いふかひれ以外にもズワイガニなどをあしらった宿自慢の料理とのこと。他にも土鍋で炊いたご飯をタイミングよく運んでくるなど細やかな演出が朝食の時間を特別なひと時に変えてくれた。
今回のバイク旅行は当初9日間を予定していた九州ツーリングより短くなったが疲労度は昨年の北海道ツーリングよりも少ない。旅先で会うライダーも年配者が多いので調べたらバイク販売実績で40歳以下の割合は全体の20%以下だという。熟年ライダーがいかに多いか分かるだろう。
熟年ライダーに遠出は年々きついのだ。その分近場の福島なら疲労度も少なく景色も食も満足度が高い。今回も絶景の磐梯吾妻スカイラインこそ行かなかったが東山温泉に会津若松、大内宿と3か所も福島を訪れた。多分原発事故の風評被害で苦労する福島への応援愛が強いこともあろう。
秋の長雨も終わり残暑も過ぎていよいよ秋のツーリング本番。冬を前にどこか近場にでも出かけるとするか。
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