スペシャルクリスマス | Room Style Store

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2023/12/19 08:50


フィルソンからパッチカスタムのDMが届いた。「あれっ、つい最近だったはずじゃ?」と思ったが前回が8月末だから既に4ヶ月も経っている。雪の中に立つ男達とスペシャルクリスマスの文字に誘われて裏面を読むといつものパッチカスタムに加えて「DMをご持参いただいたお客様限定のプレセールコーナーも用意しています」とある。

なるほどスペシャルとはプレセールのことらしい。会員のおかげで早めのクリスマスプレゼントを貰ったような気分だ。ならばと初日の開店時刻前に到着。前回も一緒だった友人と開店早々入店した。友人はカスタムコーナーでパッチを探し、自分はプレセール売り場へと直行。静かな店内で品定めする姿はさぞ買う気満々だったに違いない。

そこで今回はフィルソン「スペシャルクリスマス」の様子を紹介しようと思う。

※扉写真は届いたDM

(1) 中目黒で降りる
フィルソンTOKYOの最寄り駅は中目黒。桜の季節はこの駅周辺から大混雑だが目黒川沿いの満開の桜は確かに一見の価値がある。一つ前の駅が代官山ということもあり副都心線の東横線乗り入れで今や池袋•新宿•原宿•渋谷•代官山•中目黒が一つの大きなショッピングエリアを形成している。

(2) FILSON TOKYO
ショーウィンドウに掲げられたスペシャルクリスマスのサインボード。25日のクリスマス当日まで開催しているのでこのブログを読んだ後に訪れる客もいるかもしれない。右端に今季限定カラーの白黒マッキノウが飾られたりバッグの上にビンテージの赤黒クルーザーが置かれたりとディスプレイも雰囲気満点だ。

(3) フィルソンのパッチ
今回の目玉フィルソン純正のパッチ。右に見えるチェーンステッチの横文字FILSONは国内産だとか。ヘビーユーザーとしてはビンテージのワッペンだけじゃなくてどこかにフィルソンの文字が欲しいもの。とはいえ持ち込んだいつものマッキノウベストには殆ど貼る場所が残ってない。

(4) パッチ(その①)
他にも前回見かけなかったパッチが色々と入荷済。最近はパッチカスタムが人気のようでファッションブランドからショップ独自のイベントまで花盛り。街を歩けばカスタムウェアにカスタムバイクで街を流すライダーにも会える。フィルソンの恒例イベントも細く長く続けて欲しいものだ。

(5) パッチ(その②)
こちらは新旧様々なパッチ。アイテムに合うものを探し始めると時間がどんどん過ぎていく。きっと前回見たはずなのにもう一度手に取って合わせているに違いない。値段は1枚1,500円~2,000円が多く工賃は500円。衣類も良いがバッグに縫い付けてカスタマイズするのも楽しそうだ。

(6) オリジナルのパッチの追加
既にパッチを貼る場所が殆どないマッキノウベスト。敢えて貼るとしたら右胸上あたりだろうか。嬉しいことにちょい古なフィルソン純正パッチを発見、友人も狙っていたようだがひと足先に注文してしまった。好みの位置で決めたらスタッフの素早いピン打ち…あとはミシンで縫うだけだ。

(7) 八方ミシン
パッチカスタムに欠かせない八方ミシンの登場。選んだパッチは斧がモチーフ…輪郭が凸凹していて縫うのが大変そうだが一針一針丁寧に縫っていくスタッフ。縫い付けをお願いしている間に再びプレセール売り場に戻って最初に目を付けたアイテムを確保…1点ものも多いので即決が吉だ。

(8) 完成したベスト
完成したベスト。自分だけのカスタム品ができるのは実に楽しい。ビスポークの靴や服に興味が湧くのも同じ原理だ。パッチを楽しみたくて新たに「何か買うか!」なんて本末転倒なことまで考えてしまう。ようやく例年並みの寒さに戻った週末。年の瀬はこのベストで田舎暮らしを楽しむことにしよう…。

【参考資料①】
〜ノベルティ~
今回のイベント参加記念のノベルティは人気の缶バッジ続編。前回は絵柄で選んだが今回は色でチョイス。大きな缶バッジはショップからのおまけだ。朱色のブルマークとフィルソンロゴはRRLを思わせる。缶バッジの人気は2004年頃から右肩上がりらしい。ノベルティとしても最適なようだ。

(9) プレセール(その1)
こちらがプレセール対象のコーナー。すぐ目についたのがアメリカ製のシアトルウールジャックシャツ。26オンスのマッキノウウールより軽めの18オンスながら織りはタイトで通気性と耐風性を兼ね備えているとか…。ジャケット風にタックアウトしてもシャツ同様タックインしても良しの優れものらしい。

(10) プレセール(その2)
パッチカスタムを終えた友人がプレセールに参戦、紺無地のウールジャックシャツを試着し始めた。当方もフィッティングルームを借りてSサイズと念のためXSも試着。結果は友人ともどもSサイズを購入と相成った。定価の30%引きでアメリカ製のフィルソンを手に入れられて気分が良い。

(11) 戦利品
写真がゲットしたシアトルウールジャックシャツ。マッキノウベストの下に入れ込んで撮影したが中々良い雰囲気だ。先に支払いを済ませた友人は長年のフィルソンユーザー、昔のウールリッチやエディバウワー、エルエルビーンを織り交ぜながらアメリカのアウトドア用品についてスタッフと楽しく談義していた。

(12) 新色マッキノウ
こちらが今年の新色、白黒マッキノウ。前回の訪問時にプレオーダーを受け付けていたので受注分+αの少量入荷だろう…因みにオンラインショップには掲載されていない。隣に掛かっている同じ白黒マッキノウのウールキャップに心が動くが在庫がありそうなので今回は見送り…。

(13) 定番マッキノウ
店の入り口にドンと並ぶ定番マッキノウクルーザー。やはりブランドのアイコンのようだ。各色ともXS〜XXL(またはXL)のワイドな展開、ただし各サイズ少量入荷のらしく大きなサイズと小さなサイズは早くも売り切れ状態。都会で着るのも良いがやはり自然の中で着てこそ神髄を味わえる。

(14) ツイルクルーザー
クルーザージャケットといえばマッキノウが最初に思い浮かぶが地厚なコットンのラギットツイルクルーザーがこちら。オンラインの商品説明には「これほど過酷な使用に耐えうるジャケットは他にありません。」とある。地厚なツイル地に軽くワックスをかけた表面は枯れ枝や鋭いトゲも跳ね除けそうだ。

(15) オレンジ色のクルーザー
こちらはオレンジ色のラギットツイルクルーザー。最初はパリパリして奴凧のような着姿だが「着込むことで柔らかくなり、着手の体型にフィットしていく」そうだ。エルメスを思わせる鮮やかなオレンジは枯れ葉に覆われた林の中を歩くのにピッタリな色合い。こちらもアメリカ製。

(16) ティンクロスジッパートート
こちらはフィルソンの ティンクロス(オイルドクロス)ジッパートート。昔から好きな色だったグリーンに最近のお気に入りオレンジが加わった気になるアイテムだ。昔はラップトップやファイルにノートなどあれこれ詰める鞄が欲しかったが今や手ぶらで過ごす毎日…残念ながらバッグを買う動機がない。

(17) ラギットブリーフケース&トート
上段下段ともにアメリカ製のバッグ。上は(14)~(15)で紹介したラギットツイル地を用いたトート。ハンドルはブライドルレザーを奢った本格的なものだが中でもピンク色に心惹かれる。下は同じラギットツイル地を用いたブリーフケース。内部は間仕切り2つでタフな上に使い勝手も良さそう。

(18) グローブ
上段はウール85%にナイロン15%のラグウールを用いたグローブ。指なしも指ありもアメリカ製だ。一方の下段はレザーグローブ。こちらもアメリカ製でゴートスキン使いの柔らかなタイプ。オンラインショップの説明によれば「マチ付きの親指は付ける人のことを考えたデザイン」とある。

(19) ソックス
ウールの割合が80%のサーマルソックス。見るからに暖かそうだ。ズレ落ちを防ぐ長めのリブなど値段は6,600円と高いがMight as well have the best(どうせ持つなら最上を…)を実感させる。フィルソンも徐々にファッションブランドとしての色合いを濃くしているがタフクロージングは健在だ。

(20)トランプ
こちらはアウトドアで使えそうなトランプ…渋い絵柄だがなんとアメリカ製。早くもオンラインショップでは完売となっていた。昨年の125周年限定販売に続いて今季も目が離せないアイテムが多いフィルソン。オンラインショッピングも良いが実物を間近で見られる店頭買いは満足度も高い。

(21) カモフラバッグ
こちらも新アイテムのカモフラバッグ。シェルはラギットツイル地とのこと。目の詰まった生地にブライドルレザーのストラップだと重くないかと思うも手に取って試さなかったことを後悔…オンラインではリュックが売り切れとのことで知人も愛用するタフなフィルソンのバッグはファンが多いらしい。

(22) ティンクロスフーディー
ティンクロスのフーディーは羽毛の代わりとなる人工の超微細マイクロファイバー「プリマロフト」を詰め物にすることで優れた保温性と耐久性を確保している。袖と裾は体温を逃さないウール混紡のリブニット、カーハートのアクティブジャケットによく似た如何にもアメリカンワークウェアの顔つきだ。

(23) ジャックシャツ
こちらは(22)と同じ ティンクロスのジャックシャツ。オイルを塗ったコットンシェルは油分が抜けたらリプルーフも可能。ただしフィルソン純正オイルは111㎖で2,200円。バブアーのソーンプルーフ用ワックスが200㎖で3,520円であることを考えるとフィルソンの方がやや割高の設定だ。

(24) 途中下車
友人とランチを楽しみ中目黒で別れて明治神宮前で途中下車。インバウンド客で賑わう表参道を通ってラルフローレン表参道でコーヒーブレイクと立ち寄るもテラス席は順番待ち…。カフェトラックでテイクアウトして街行く人を見ながらがキャットストリート側のRRL入り口へと向かった。

(25) RRLに立ち寄り
RRLの世界観とマッチしたレンガの外壁。熱々のラテを飲み終えてから入店した。既にラルフローレンもプレセールの最中、フィルソンのプレセール同様ワクワクしながら店内を見学。残念ながらタグを見ないとセール品かプロパーか区別がつかない。その都度値札をチェックするも何だか気が引ける。

フィルソンに限らずオールデンやガーランドなどアメリカ製品の値段はこの一年でうなぎ登り。一度上がった定価が下がることはないだろうが今の円安が円高に振れれば割安感も出てくるはず。アメリカの金利が下がって日本の金利が上がれば可能性はありそうだ。年明けに渡米しようか計画中なので円高は大いに歓迎したい。

この夏訪問したイギリスでもフランスでも欲しいものが今一つ見つからなかったが、帰国後は相変わらずアメリカ製品を見つけると手が出てしまう。アイビーからトラッド、プレッピーとアメリカンクロージングにどっぷりつかってきただけに今さら後戻りはできない。首尾よく渡米出来たら現地から色々発信できればと思う。

その時はアメリカのアウトドアクロージングについても少しは深掘りできるかもしれない。

By Jun@Room Style Store