バイクと田舎暮らし | Room Style Store

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2021/04/05 02:04


4月を迎えここ信州でも桜が満開、道行く人も足を止めて写真に撮ったりのんびり眺めたりしている。北アルプス表銀座の玄関、燕岳の登山口へと通ずるルート通称「中房線」も月末にはオープンらしい。間もなく最寄駅となるここ穂高駅も登山客で大賑わいになるのだろう。

1月末に納車されたばかりのハーレーで初信州入りした週末はGWを控えてか観光客もまばら。のんびり日帰り温泉に浸かって駐輪場に戻ったら同じくソロツーリングの旧型ハーレー(キャブ仕様)に乗る方と遭遇…互いのバイクで話が弾んだ。昔も今も同好の士は良いものだ。

そこで今回はバイクのある田舎暮らしについて好きなウエアを組み合わせながらあれこれ書いてみようと思う。

(1) オレンジ色に拘る
ハーレーのワークスカラーはオレンジ&ブラックとのこと。それを知ってからは装いのどこかにレーシングカラーであるオレンジを入れるようにしている。オレンジというとフランスのHERMESを思い浮かべるが、実はラルフローレンもオレンジを好んで使う。特に2019年の秋冬ものはオレンジがキーカラーだったようだ。そこで今回はラルフを中心とした着こなしを考えてみた。

(2) オレンジ色に拘る(その2)
デニムは日本製のセルビッジデニムを使ったアメリカ製のRRL。春夏に相応しい色落ち具合にリペアワークがバイカーズらしい雰囲気を醸し出している。インナーのTシャツは打ち込みの厚いCamber、首元が伸びないのが嬉しい。上からハーフジップの復刻ポロカントリーのブロックチェックパーカを羽織ってみた。胴部分のオレンジが効いているが袖だけカモ柄というのも憎い。締めにRRLのワークブーツを履けばアメリカンカジュアルライダースの出来上がり。
Parka : Polo Country
Tshirt : Camber
Denim : RRL SlimFit
Boots : RRL

(3) オレンジ色のソックス
バイク乗りはレザージャケットを着る機会も多い。そんな時は写真のようにブーツからオレンジ色を覗かせる。だれも気づかない自己満足の世界だ。むしろオレンジのハイカットスニーカーはどうだろう?最近は踝を守るバイク用ハイカットスニーカーが出ているくらいだ。夏のブーツから解放してくれそうな気もする。とハーレー乗りに話したら「エンジンの熱がなぁ~」と懸念の声が返ってきた。


(4) オレンジ色のソックス(その2)
このところカジュアルソックスの売り場に行く機会が増えた。なにせスーツやジャケットが必要ないので靴もカジュアル、ソックスもカジュアル一直線という訳だ。トップスはオレンジ色の憎いやつ(夕刊フジのキャッチコピー?)、ポロカントリーのラグビーシャツにボトムスが岡山は児島の老舗「ビッグジョン」のセルビッジスリム。オレンジのソックスを挟んでをレッドウイングのブーツの組み合わせ。
Rugby Shirt : Polo Country
Tshirt : Camber
Denim : Big John SlimFit
Boots : Red Wing

(5) オレンジブーツ
2021年式ハーレーのタンクカラーはビリヤードティール、ビリヤードの球の色を指すらしい。ならばウェアもブルーで統一。上の写真がそれだがトーンを変えてタンクとトップス、ボトムスをブルー系でまとめてみた。締めは田舎家に常駐のティンバーランドオレンジブーツをイン。イタリアで靴を買うで特集したアランチャ色のブーツがあればいいのだが…サンクリスピンにオーダーしようか(いやいかん…)。

(6) オレンジブーツ(その2)
ウエアはこちらも復刻版ポロスポーツのタータンチェックプルオーバーパーカ。2018年に50周年を迎えたラルフローレン社の勢いをそのまま受け継いだ2019年は復刻版が相次いだ。この頃のアイテムはNYCのLO LIFE集団に特に人気のようで、インスタグラムで#lolifeを検索すると今回紹介したアイテムが目白押しだ。改めてラルフローレンがアメリカを代表するデザイナーなのを実感する。
Parka : Polo Sport
Denim : RRL(第1期)
Boots : Timberland

(7) デニムジャケット
アメリカのハーレー乗りはワイルドにデニムのヴェストを着てタトゥー入りのマッチョな二の腕を見せながら大排気量のハーレーに跨るがここは日本、スリムなXL1200Xに合わせてトラッカージャケットを羽織ってみた。そもそもハーレーはエンジンの回転数を上げて乗る日本車とは違って回転数を上げず低速トルクの充実したスピード感を味わえる。

(8) デニムジャケット(その2)
ハーレー社のオフィシャルマガジンのタイトルはずばり「フリーダム」。何物にも縛られない自由な生き方を標榜するハーレーらしいではないか。写真のようにレザージャケットの代わりに好きなトラッカージャケットだって羽織れる。これがもう一台所有しているビンテージカワサキZ1だとこうはいかない。アメリカンバイクだからこそアメリカンファッションが決まるのだろう。
Jacket : Polo Ralph Lauren
Rugby Shirt : Polo Country
Pants : RRL
Boots : RRL

~田舎暮らしのスタイル~

(9) RRLスタイル
田舎暮らしが日常になるとワークウェアが標準になる。当たり前だがカルロリーバのシャツじゃ庭仕事もできないし磨きあげられたウィングチップは都会でこそ映えるからだ。友人は機能第一のワークマンを推すが、専らRRLのウェアを選ぶことが多い。ただ日本は言わずもがなだがアメリカ本国でもRRLは高い。コロナ禍が落ち着いたらアメリカのセール時期に行って大量に買い込もうかと思っている。

(10) RRLスタイル(その2)
シャツジャケットは2020年の秋冬物。RRLのインスタグラム公式アカウントでも登場している。Sweater Overshirtということでジャケットよりはセーターに近い感覚か。パンツは驚きのリバーシブル。反対側はカモ柄でターンナップした裾がちらりと見えるなど憎い演出だ。ブーツはユケテン。クオッディトレイルモカシン社が製造を担っているだけあって昔のL.L.Bean風、田舎暮らしにはぴったりだ。
Sweater : RRL
Shirt : Polo Ralph Lauren
Pants : RRL
Boots : Yuketen

(11) フィールドジャケット
またもや登場、オレンジ色の効いたフィールドジャケットは定番品をリファインしたもの。NYC在住のLo lifeファンのインスタアカウントでも度々登場するラルフのターゲットアイテムだ。カモ柄の袖や片部分のオレンジパッド、レザーで縁取りしたハンドウォーマーに胸のレター、更に腕のパッチや胸ポケット缶バッジ等々…後にコレクターズアイテムになりそうな気配さえ感じるフル装備具合に完敗だ。

(12) 背中のパッチ
実はこのジャケット、背中のデコレーションも半端じゃない。後ろ身頃をオレンジの別布で仕立て、大きな三角旗(ペナント)を模したパッチを3枚も重ね、旗紐を模したものまで付けている。これを街中で着たらかなり目立つだろう。出で立ちを競うLo Life集団にうってつけともいえる。アクションプリーツは付くもののトリムフィットなフィールドジャケットはもはや飛び切りお洒落なアウターといった印象だ。

(13) コーディネート
フィールドジャケットの下はチェックのネルシャツ。これからはダンガリーやシャンブレーのシャツを合わせたいところだ。デニムはアメリカンセルビッジのRRL、最近は日本製のセルビッジデニムが続いていたが今期は久々のアメリカンセルビッジが登場、しかもノースキャロライナ産らしい…出来が気になる。ブーツは度々登場のレッドウィング。一番上のアイレットに紐を通さないのは怠け者の証拠か。
Shirt : Polo Country
Jacket : Polo Ralph Lauren
Denim : RRL
Boots : Red Wing

(14) 番外編
ハーレーの中でもこのスポーツスターシリーズはコンパクトな作りで男女問わず人気が高い。ただ一般道では見落とされがちなこともある。また小ぶりなタンクはチャームポイントでもありウィークポイントでもある。容量が7.9ℓと小さいため、高速ではSA一つおきに給油する必要がある。おまけに外見とは裏腹に250㎏と車重はかなりのもの。それでもアメリカンクロージングに通ずる唯一無二の魅力がある。

納車後初の信州行は快適、カーブの多い田舎道をゆったり流すのもハーレーならば様になる。レーシングレプリカのバイクが「もっと速く…」と乗り手を急かすようなデザインとは対極の「まぁ慌てないでのんびり行こうじゃないか…」と語りかけるような地に足が付いたスタイルは正に田舎向き。バイクに乗る楽しみを満喫した週末だった。

今回のコロナ禍が終息して人の往来が回復すれば長期の海外出張など仕事が再び増える。大抵のことはオンラインで済む時代だが直接確かめなければならないものもある。それに今まで継続していたフィジカルトレーニングも止めるわけにはいかない。次にバイクで信州に行く日を楽しみにしつつ、朝もやの信濃路を駆け抜け一路東京へ戻った。

By Jun@RoomStaff