2025/02/03 21:36
少しずつ金利のある経済に戻ってきた日本。とはいえ欧米と比べてまだまだ低いためか中々円高に触れない。インポートの中古衣料やビンテージものも驚くほど値上がりしている。日本代理店を通しているにも関わらずオールデンなど発注時期のずれからセレクトショップの方が割安ということさえある。
昔から欲しい時が買い時とは正に明言、オールデンの地元アメリカでも有名なシューマートは「あと◯◯日で値上げ。買うなら今!」と煽る。タイムラグはあろうがアメリカで値上げされれば日本の価格も改定は必至だ。上げ幅は22〜28$とのこと。日本円で3500円〜4400円程度の値上げ幅で済むか。
因みにRoom Style Storeの商品も有料記事サイトCODOCでは消費税が含まれない分割安になっている。ともあれ今回のカジュアル続編で気になるアイテムがあったらぜひCODOCで価格を確認してほしい。
※扉写真はCODOC掲載のカジュアルアイテム
《#07バーンジャケット》
(1) 値付けの基準

前回の米国オンライン情報で紹介したポロラルフローレンビンテージのバーンジャケット。495㌦の値付けで早々と売り切れた。価格は日本円で①76,547円。送料50㌦が②7,734円なので海外通販WALKERの計算ツールによれば関税+消費税が③10,492円と出てくる。①~③を足して総額は94,773円となる。
(2) デッド品

写真のバーンジャケットをアメリカのポロビンテージオンラインから中古で個人輸入すると価格はおよそ95,000円。一方@Roomでは傷や染みもなくフラッシャー付きの新古品。(1)の前身頃写真や(2)の後身頃写真から程度の良さが分かるだろう。できるならばビンテージカーのように値段はASKにしたいところだ。
(3) 新宿でポップアップストア開催

2024年の秋に新宿伊勢丹でポップアップストア「ラルフズニューヨーク」が開催された。最新のアイテムに混じってビンテージものも販売されたと聞くが90年代のポロベアセーターはなんと132,000円だったらしい。売れたのかどうかは定かではないがビンテージポロの人気ぶりを物語っている。
(4) 白タグ

1980年代末から1990年代初めに存在したポロダンガリーズ。通称白タグと呼ばれるが実はそれ以前にポロウェスタンなるサブブランドが存在した。ベルボトムジーンズにウェスタンブーツは流石にマニアック過ぎたのかこの白タグの登場でワークウェアにシフト、その後のポロカントリーへ継承されることになる。
(5) 公式中古販売のねらい

以前も書いたがAIによれば「ビンテージ衣料のブームには①希少価値②個性的③環境配慮という3つの側面がある」とのこと。コストを掛けた時代の良質さや年月を経た生地の風合い、ファストファッションの台頭で似た服が大量に流通する中で一点物で個性を表現できる点、リユースやリファインすることが環境保護につながる…と言う訳だ。
《#08 50周年記念カーディガン》
(6) アウトフィット

こちらはポロ80周年記念カーディガン。目下人気なのが1993年発売のポロスタジアムと1997年に展開されたポロスポーツマン。発売当初はだれも予想できなかったに違いない。2018年の50周年はラルフローレン自身が陣頭指揮をとった記念すべきコレクション。今後ブレイクするかもしれない。
《#09 コンチョベスト》
(7) デニムと合わせて

トラッカージャケットの下にちらりと見えるベストが90年代に人気を博したネイティブアメリカンシリーズ。幾何学模様(ナバホ柄やオルテガ柄)をセラーペと呼ばれるカラフルなボーダー柄に織り込んだ素材は当時サンタフェスタイルとして女優の浅野ゆう子さんがモデルになるなど人気を博した。
(8) コンチョボタン

サンタフェスタイルの隠れアイコン、コンチョボタンがムードを盛り上げる。実はこの金属ボタンが中々の曲者でジャケットのフロントに付けるとボタンホール周辺の生地を傷めてしまいがち。以前も書いたがビンテージラルフのネイティブものは大抵ボタンホールがダメージを受けてる。
(9) ディテール①

素材は目の詰まったコットン、どちらかというと帆布素材に近い感じだ。生地が硬い分アーム下や襟裏など擦れで傷みやすいが状態は極めて良好。元々古着店のオンラインショップで購入したものだがいちラルフローレンファンとしてアーカイブ用にと考えていたもの。もちろんアメリカ製になる。
《#10 BDシャツ》
(10) チノクロス

こちらはラルフローレンタグのコットンツイルシャツ。一時ポロラルフローレンのパチモノBDシャツが出回ったがこちらはNYのデパートサックスフィフスアヴェニューで購入した由緒正しい一枚、しかもチノパンと同じ素材をアメリカ製で仕上げたレアなBDシャツだ。当時流行りのビッグシルエットなのでMでもかなり大きい。
(11) アメリカ製

ポロラルフローレンのアメリカ製シャツと言うとアイクベーハーが請け負っていた話が有名だが、こちらは学生向けのシャツで名の知れたSEROが担当している。残念なことにそのSEROもカナダ製からなんと日本製に移行したらしいが少数ながらアメリカ製で復刻させたものが買えるようだ。
(12) ディテール

打ち込みの厚いコットンツイル地はクリーニングに出してプレスをしてもらってもなお襟や前立て、袖先のウェルトシーム部分にパッカリングが出ている。春夏には不向きだが、ツイードジャケットやフランネルのネイビーブレザーなど秋冬もののジャケットにウールタイを合わせると抜群の相性を示す。
《#11 デニムシャツ》
(13) 第一期RRL

RRL第一期(1993年~1998年)のアイテムも最近はタマ数が減ってきているがこちらは1995年のデニムワークシャツ。メタルボタンのタフな作りが特徴、やはりコットンダックやツイル、コーデュロイなど秋冬もののパンツと相性良しだが濃いインディゴ色のジーンズと合わせてデニムオンデニムでもOK。
(14) ディテール

サイズはMだが身幅は60㎝とかなり大きい。念入りにウォッシュをかけた風合いは正に古着、ビンテージマニアで有名なラルフローレンが日本人バイヤーに先に買い占められたのを知って「それなら自分自身でビンテージ服を作って販売しよう」と思ったのが動機だけに風合いやディテールなど細部までこだわった仕上げだ。
《#12 旧ブルックスブラザーズ》
(15) Makersタグ

当Room Style Storeでは旧旧タグのブルックスブラザーズBDシャツはこの1枚のみ。Makersの文字が入る自社工場製のシャツだ。1990年代前半、まだオンラインショップがなかった頃にメールオーダーでアメリカから取り寄せたもの。珍しい半袖のBDシャツはSML展開ではなくネックサイズ表示になっており生地もハケ目のブロードが使われている。
(16) 胸ポケット有り

昔からブルックスブラザーズのBDシャツは胸ポケット有りが標準。半袖でもしっかり付いている。実はコロナ禍前の2019年ごろはBDシャツから胸ポケットが消えていたが皮肉にも倒産したことで本来の形に戻ったという訳だ。とはいえ円安を反映してアメリカ製のBDシャツは50%も値上がりしている。
《#13 ペッカリーグローブ》
(17) アンラインド

写真は珍しいアンラインドのペッカリーグローブ。ペッカリーといえば英国のDENTS(デンツ)やローマのMEROLA(メローラ)が有名だがここで紹介するのは某グローブメーカーのサンプル品。ブランドタグもサイズタグもないが試した感じではUKサイズで7.5~8くらいか。ペッカリー特有の3つ並んだ毛穴が良く分かる。
(18) 裏表一枚革

昔のデンツ同様人差し指の部分でパーツを継ぎ足していないのでそれだけ贅沢にペッカリーの革を使っていることになる。参考までに比較してみたが現行のデンツもローマのメローラも人差し指で革を継ぎ足しているのが分かるだろう。一枚のペッカリー革から手のひらと甲部分を取るため革自体の染みや傷も拾いやすい。
(19) 手のひら

手のひら部分を見るとペッカリーの革自体がもつ染みが3か所見受けられる。もしかすると染めていないナチュラルな革なのだろうか…色目も左右で微妙に異なっている。カシミヤの裏張りがあるデンツ最上級モデルのように真冬でもOK…とは行かないが嵌めた時のしっくりくる感触はアンラインドならでは。
(20) 手の甲

手の甲にはお約束の3本線。「飾りステッチ」と呼ばれるらしく、ネットで調べたらデンツが最初に始めたという説もある。尤も当のデンツはアナウンスしていないので真偽のほどは定かではない。縫製は全て手縫い、熟練の職人でも手間が掛かる仕事だろう。右手小指部分にも革特有むらが見られる。
《#14 ラルフズビンテージ シルバー925 指輪》
(21) アンティークシルバー

こちらはラルフローレンのビンテージコーナーで購入したシルバー925の指輪。胴部分に刻印されたホールマークがデザインの一部となっているところが洒落ている。1990年頃に訪問した際、既にラルフローレンNY本店のキャビネットには古いロレックスやシルバーアクセサリーが並んでいたことを思い出す。
(22) ディテール

(21)の写真からメーカーはRT、スタンダードマークが錨でアッセイオフィスがライオン、デイトレターがyと読み取れる。ホールマーク分区から確認すると1923年にバーミンガムで登録されたものと分かる。製造から100年以上が経過しておりビンテージではなくアンティークに分類されるようだ。
《#15 シルバー925 カフリンクス》
(23) TM.Lewin

ロンドンのジャーミンSTにあるシャツ屋T.M.Lewinが限定販売したシルバーカフリンクス。アンティーク風ケースの内側にレトロな店のロゴがあしらわれている。デザインはチェスのナイト、将棋でいえば桂馬と同じ動きだとか。チェスは難しそうだと思ったら「将棋と違って取ったコマを使えないから簡単だ」と友人は言う。
(24) ディテール

ホールマークを読み解くとメーカーズマークがMCHでスタンダードマークがライオン。アッセイオフィスがキャッスルでデイトレターがWとなる。調べたところエジンバラで1996年に登録されたと判明した。間もなく30年を迎えるのでビンテージアクセサリーと言っても差し支えなさそうだ。
扉写真にこそ掲載されていないがカジュアル編ではシルバーアクセサリーを2点追加した。銀は今でこそ広く流通しているが貴金属に分類されかつては決済に使われたこともある。尤も金の7.4倍の産出量があるせいで安価な価格になっているが由緒あるマナーハウスでは銀食器が代々受け継がれていると聞く。
冒頭で述べたCODOC内の価格表示は税抜き価格になっている。例えばBASEで税込み27,500円の品物を個人売買すると消費税10%分2,500円が価格に上乗せされないので25,000円で済んでしまう。10万円を超す商品だと消費税分だけで1万円越えとかなりの割安感がある。何はともあれ 商品購入の際はBASEとCODOC内を比べてみて欲しい。
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By Jun@Room Style Store